あなたのパソコンの時計機能は大丈夫ですか?
今や標準機能として当たり前に追加されている、インターネット端末の時計機能。
大半はリアルタイムで情報更新されるものを介して、正確な時刻を表示する機能を有しています。しかし、時折ずれたりする事もあります。
今回はパソコンの時計時刻がおかしい、ずれたりする原因と対処法を解説します。
パソコン時計
パソコンには時計が内蔵されているものが大半ですが、実際にその性能が高いというわけではありません。
パソコンは基本的にインターネットに接続して利用するものです。
時刻を合わせるにはインターネットを介してタイムサーバーにアクセスする事で十分に必要な精度を確保できるため、時計そのものの精度は求められていません。
いわば、時計がずれたりすることが半ば前提であり、それを自動的に修正する事ができるから精度は低くても問題ないという事です。
勿論これは悪いことではありません。
タイムサーバーにアクセスして正確な時刻に調節する、という対処方法を用意しているので、妥協できるならするに越したことはありません。製造コストを抑えることができるからです。
時計がずれる原因
ではこの時計の時刻がズレてしまう原因とはなんなのでしょうか?
ご存知の通り、パソコンの時計はタイムサーバーにアクセスできなければ勝手にズレていきます。
インターネットに接続できない状態は勿論、アクセスしない設定にしていたり、同期に失敗してしまうとタイムサーバーにアクセスできず、調整されないままどんどんとズレていきます。
また、内蔵の時計は同じく内蔵の電池の電力を元に動いているため、この電池が切れるような状態になれば、他の家庭用時計と同じく電池切れで時刻がずれることもあります。
PC内蔵の電池とは?
時計がずれる原因の1つは電池切れです。
パソコンには外部からの電力供給を受けるバッテリーの他に、PCの初期起動や基礎設定を管理する「BIOS」や、内蔵時計の稼働に必要な電力を供給する電池が内蔵されています。
これはたとえ本体の電源を切った状態でも、時計の機能を維持したり、BIOSの設定データを記録しておくために、微量ながらも電力が消費されています。
基本的には4,5年ほど持つものですが、寿命が短いものを使用しているメーカーだと3,4年ほどで電池切れになることもあります。
PCの高性能化と全体的な価格低下により、それなりの頻度で買い替えが行われたりする関係で、内蔵電池が切れるまで使い続ける事も減っており、こういった原因のトラブルはあまりありません。
電池切れの場合はそもそも時計の機能そのものが狂うため、例えタイムサーバーにアクセスできても頻繁にズレが発生します。
タイムサーバーにアクセスしているのに時計が狂う!という場合は電池交換を行いましょう、電池交換の修理に出すか、知識があるのなら自身で取り替えると良いでしょう。
また、PCの種類によって電池の種類や取り外しの有無が違いますのでご注意ください。
基本的にはボタン電池で、デスクトップなら取り外し可能、ノートは古いものだと取り外し不可能なものもあります。
マザーボードの不具合もトラブルの原因
マザーボードが原因の可能性も
また、この電池や時計が内蔵されているPCの中核「マザーボード」そのものが故障しているというのも、トラブルの代表的な原因です。
タイムサーバーにも繋がっていて、電池切れはあり得ない(寿命を迎えていない・変えたばかり)のに時計が狂うという場合は、そもそもマザーボードが故障しているからだ、という事もあり得ます。
こうなるとノートPCだと修理か買い替えの二択になります。
マザーボードとほぼ一体化しており、またメーカーはマザーボード自体を一般に販売していいないため、自力修理は自作PCよりも難しいと言えます。
逆に自作PCであるならばマザーボードはほぼ完全に市販されているものですので、取り替えるだけでOKです。
また、マザーボードは文字通りPCにとって中核の存在であり、時計機能が使えなくなるくらいか、と楽観視していると、ハードディスクドライブやCPUなどの接続機器に被害を及ぼす可能性もあります。
そのため時計表示がおかしくなっただけと思わず、取替や買い替えをおすすめします。
タイムサーバーにアクセスする方法
最も基本的な原因であるタイムサーバーにアクセスする方法を紹介します。
Windows限定ですが「日付と時刻の設定の変更」から「インターネット時刻」の設定変更を選び、インターネット時刻サーバーと同期するというのを選択、サーバーを選び更新することでアクセスすることができます。
Windowsではタイムサーバーにアクセスするのは7日ごとで、それは自動的に行われます、またタイムサーバーはいくつかありますので、相性的にアクセスできない場合は別のタイムサーバーに切り替えて更新してみましょう。
そうしてもズレが発生する場合は上述したハード側の原因の故障である可能性がありますので、ご注意ください。
また、すぐに調整される場合もあればちょっとタイムラグを挟んで反映される場合もあります。
切り替えても直らないと判断せずに少し様子を見ましょう。
仕事場や学校、公共施設でのパソコンの場合はほぼ確実にPC側の問題
タイムサーバーによる同期トラブルなどは主に個人でのPC運用における問題であり、仕事場などの企業や学校で運用されるPCというのは一括で管理されているため、時刻なども管理者側から設定されます。
そのためズレが発生している場合はPC全てに影響するので、このPCだけおかしいという事は十中八九故障していると言えるでしょう。
単純に内蔵時計が壊れているだけならまだしも、電池切れやマザーボードの故障はデータ消失にも繋がります。
気づいた場合は報告しましょう。
まとめ
以上がパソコンの時計時刻が正確ではない時の原因と対処法についての解説でした。
パソコンに搭載されている時計は高精度のものではなく、あくまでインターネットを介して調整して正確な時刻を更新する事が前提のもとなります。
正確な時間を把握したい場合は、ネット環境が使えない/使わない場所でも、腕時計や携帯など、他の時計で時間を確認することも考慮しましょう。